Q. 除菌すると胃がんにならなくなりますか?

若年のうちに除菌すると、もともとピロリ菌に感染していなかった人と同じ程度まで胃がんのリスクは下がると言われています。しかし、年齢を重ねてからの除菌では、ある程度は胃がんのリスクは下がるものの、もとから感染していていなかった人と同程度のリスクまでは下がりません。
どのくらいリスクが下がるのかは色々な条件によって違い、一概には言えません。ですが、ピロリ菌が原因で胃がんになった人のうち、胃カメラで胃がんだけを切除した患者さんにピロリ菌除菌をすると、胃がん再発のリスクが約三分の一になったというデータがあります。つまり、胃がんができるほどの萎縮性胃炎であっても除菌を行えば、かなり胃がんリスクが下がることが分かります。
いずれにせよ、除菌は胃がんのリスクをかなり減少させますが、除菌後も胃カメラでの経過観察が非常に重要であることはご理解ください。
なお、そもそもピロリ菌がいない人も胃がんのリスクはかなり低いですがゼロではありませんので、胃の不調を感じたら医療機関を受診してください。